DXの知識ゼロでも大丈夫!今からでも遅くない!ゼロからはじめるDX
コロナ禍でリモートワークやオンラインミーティングが増えてきて、戸惑いながらも取り組んでいる人も多いのではないですか。
23年5月からはコロナも5類感染症への移行となり、日常における感染症対策を求められなくなりました。
そのような中、皆さんはリモートワーク、書類のデジタル化は、どのように進めてこらえたでしょうか。
コロナ禍に、一気にDXが進んだというところと、以前の状況に戻りつつある会社もあるのでしょうか。
今回は、DXやデジタル化などの用語や具体的な取組みについて紹介していきます。
ゼロからはじめるDX
コロナ禍でも、「DX」や「デジタル化」などの言葉をよく耳にしましたよね。今さら、「DX」って何ですか、「デジタル化」と何が違うのって聞きにくいですよね。
今回は、「DX」とは何か、「デジタル化」との違いは何か、どのように進めればいいのかを、一緒に考えていきたいと思います。
DXとは何なのか
では、「DX」とは一体何なのでしょうか。
「DX」とは(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)のことで、「デジタル変革」とも呼ばれます。高速インターネットやクラウドサービス、AI(人工知能)などのデジタル技術やIT(情報処理技術)を用いて、製品やサービス、ビジネスモデルや組織を変革委、競争優位性と確立するための取組みです。IT「情報処理技術)を用いたビジネスモデルや、業務改善も、広い意味での「DX」と言えるのです。
例えば、これまで店頭販売のみだった販売方法を、インターネット用いて、商品を販売したり、オンライン会議を行うようになったりすることも広い意味で「DX」の一つと言えます。
「デジタル化」は「デジタイゼーション(電子化)」⇒「デジタライゼーション(プロセスのデジタル化)」⇒「DX(業務変革)」の順ですすんでいきます。
デジタル化とは何なのか
「DX」と類似した言葉で、「デジタル化」「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」という言葉があります。「デジタル化」とは、一般的に「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」を含んだ表現です。まず、「デジタイゼーション(Digitization)」とは紙の書類などアナログな情報を、テクノロジーを使ってデジタルデータに置き換えることです。たとえば、紙の書類を、PDFなどの電子データに置き換えることです。
「デジタライゼーション(Digitalization)」はデータやテクノロジーを活用して、サービスや業務プロセスをデジタル活用することです。上記の電子データしたものを、誰もが検索しやすくするシステムを構築すれば、「デジタライゼーション」と言えます。
ITの専門家からすれば、「DX」と「デジタル化」「デジタライゼーション」は全く別物で、「デジタル化」したところで、真の「DX」とは呼べない。という専門家もいるでしょう。
しかし、広義の「デジタル化」は「ビジネスをデジタルデータに基づいて変革し、新しい価値を生み出すこと」でもあります。「デジタイゼーション」こそ、「DX」の入り口であり、「デジタイゼーション」を飛ばして、「DX」にありつくことはできないのです。
まずはデジタイゼーションから取り組もう
「DX」の領域に踏み込むには、まず「デジタイゼーション」から取り組んでいきましょう。デジタイゼーションは難しく考える必要はありません。
まずは、以下のステップで、「デジタイゼーション」されることをお薦めします。これ以外にも、考えつくデジタル要素を独自で取り入れても構いません。
- 従来データのデジタル化(PDF化など)
- 生産性を高めるツール、アプリケーションの導入
- 社員向けデジタルデバイスの導入(iPadなどのタブレット)
- 業務に使うネットワークインフラの増強(無線LAN)
従来出たのデジタル化は、紙ベースの資料を、PDFやそのほかのデータで、デジタル化することです。
現在は、PDFに電子印鑑を押印できるAcrobat Acrobat DCもあります。
参考HP:https://helpx.adobe.com/jp/acrobat/how-to/jp-kotohajime-04.html
また、富士ゼロックスのDocuworksは資料を電子化でき、電子承認機能もあります。特に、ExcelやWord、PDFのデータ形式からDocuworks形式へ変換すると、付箋機能、電子承認機能、バインダー機能が使うことができます。そのバインダーを承認のために、回覧し、送られたデータに、注記、コメントバックすることができます。
参考HP:https://www.fujifilm.com/fb/product/software/docuworks
その他、生産性を高めるツール、アプリケーションの例として、メールやカレンダー、オンライン会議ツール、チャットツールなどが挙げられます。特に、カレンダーについては、OutlookやGoogleなどがあげられ、いずれも関係者に予定を開示、共有できるメリットがあります最近では、会議の希望日を一人一人確認せず、空いている時間を確認して、会議日程を決めることもできるようになりました。
デジタルデバイスの代表的なものとして、iPhoneやiPad、デュアルモニターの導入が挙げられます。またリモートワークのためのPCのモバイル化なども有効です。特にデュアルモニターは比較的低コストで、作業性がアップするため、導入にはおすすめのアイテムです。
Microsoftの研究によるとデュアルモニターの使用で9~50%生産性が向上したとの研究結果があり、その他の研究結果では、平均して42%(従来の1.5倍)作業効率が上がったとの報告もあります。
参考HP:https://www.ie-uk.com/blog/how-multiple-monitors-affects-productivity-and-wellbeing
これは、導入しない手はありませんね。まだの方は、是非検討してみてください。
働き方を変える
上記のデジタル化に舵を切るには、大きなきっかけや大きな決断が必要になります。誰しも、これまで慣れ親しんだ仕事のやり方やルールを好んで変えたくはありません。
しかし、コロナ感染を防ぐために、リモートワークをしているのに、わざわざ、印鑑をつくために電車を使って出勤したり、リモートワークも導入しないのは、全く本末転倒なことです。
何事も、5年後、10年後の働き方がどうなっているかを想像して飛び込んでみることです。おそらく、5年後、10年後はリモートワークも通常の出勤と同様に、日常化し、新しい働き方の選択肢の一つになっているはずです。
とはいえ、トップからの大号令があれば別ですが、中々ボトムアップでの取り組みは難しいものがあります。
障壁となるものは、以下のようなものが考えられます。
- 会社がDX、デジタル化に消極的
- 会社がDX、デジタル化にお金を出してくれない
- 失敗例や不具合を引き合いに出し、リスクや使い勝手が悪いからやらない判断となる
- せっかく軌道に乗り始めたDX、デジタル化が既存の仕組み・ルールにつぶされてしまう
できるかぎり、DXを進める仲間、同士を見つけ、理解力、行動力のある管理職を巻き込み、徐々にできることから広げていくことから始めていきましょう。
これまでの仕組みに対する問題提起や、クレームや不適合などがよい導入のきっかけになる場合もあります。それらの対策の一環として、デジタル化、DXへ舵を切り、仕組みに取り組んでいくことが大切です。
デジタル化の先にあるDX
デジタル化の土壌が育ってきたら、そのデジタル化をいかに皆のために活用できるかを考えていきます。デジタル化する際に、その先を見越して、アプリやソフトウェアを検討しておいた方が良いでしょう。
まず、社内向けであれば「プロジェクト管理ツール」の導入や、「人事データベース構築」などの導入により、通常作業の効率化が望めます。さらに、有線LANから無線LANへ変更すれば、会議室やHUBの空き数や、LANケーブルが長い短いで会議開催が遅れることもなくなります。
それらを実際に導入、活用していけば、それが当たり前になり、次なるDXアイデアにつながっていくでしょう。
社外へのアプローチでは、「デジタルマーケティング」「デジタルサブスクリプション」などに着手してみましょう。
どの企業も、HP運用までは進めていますが、SNS運用、youtubeなどに取り組んでいる企業は多くはありません。リスクも鑑みながら、積極的に取り組むことで、より顧客に響くアプローチが可能になります。
まとめ
今回は、「DX」とは何かについて考えてみました。
要点は以下の通りです。
- 「DX」とは(デジタルトランスフォーメーション)のことで、「デジタル変革」とも呼ばれ、IT(情報処理技術)を用いて、製品やサービス、ビジネスモデルや組織を変革委、競争優位性と確立するための取組みです。
- 「デジタル化」とは「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」のことである。
- 「デジタイゼーション(Digitization)」とは紙の書類などアナログな情報を、テクノロジーを使ってデジタルデータに置き換えることである。
- 「デジタライゼーション(Digitalization)」はデータやテクノロジーを活用して、サービスや業務プロセスをデジタル活用することである。
- 「DX」の領域に踏み込むには、まず「デジタイゼーション」から取り組んでみる。
- デュアルモニター導入により、平均して42%(従来の1.5倍)の作業効率が上がったと研究結果で報告されている。
- 5年後、10年後の働き方を想像して、思い切って働き方を変えてみる。
- DXを進める仲間、同士を見つけ、理解力のある管理職を巻き込み、徐々にできることから広げていく。
- これまでの仕組みに対する問題提起やクレームや不適合などの対策が、良い導入のきっかけとなる場合もある。
以上いかがでしたか。
「DX」には特に正解など決まったものはありません。まずは「デジタイゼーション」から始め、5年後、10年後を見越して、こうなったらいいなと思うことを進めていけばよいのです。
「DX」を進めるには、既存の仕組みなどが障壁となる場合がありますが、どうすれば生産性が上がるか、どうすればミスが少なくなるかなどを考えて、徐々に「デジタル化」から取り組んでいきましょう。
そうすれば近い将来、「デジタル格差」とは無縁の「生産性の高い組織、企業」に変貌していることでしょう。